入試トピックまとめ 中学受験 国語

中学受験 入試トピック

2022 都立中高一貫校 適性検査より

文章がAB2題提示され、そのどちらもが生物の研究者によって書かれた説明文でした。

Aの作者の主張

自然は特別なものではない。「だれもがやれてしまうようなこと(例 貝殻拾い)で、自然とつきあえるというのは大事なこと」と作者は考えており、身近な自然でどんな手軽な方法であっても相手が自然であれば、思わぬ異世界に通じる可能性があると述べている。この作者自身、幼少の頃にやっていた貝殻拾いを改めて今見つめ直してみると、太古の昔からある貝を幼少期に拾っていることに改めて気づいたり、大人になってみると、その地域で拾えて良いはずの貝が全く拾えておらず、人間との関わりの歴史の中で拾える貝・拾えない貝があり、まるでタイムスリップでもしてるような感覚になったと述べている。つまりは、当たり前にある目の前の自然も、向き合い方で異世界へと連れて行ってくれる大変に楽しいものになるよ、というのが大まかな主張の文でした。

Bの作者の主張

カラスの研究者である作者が幼少期に、夕暮れ時に飛び去るたくさんのカラスに向けて「カー!!」と鳴き真似をしたら、「カー!」と鳴き返してきたカラスがいたように思いとても嬉しく思い、その時の喜びが自分をカラスの研究者への道への一歩となったかもと作者は述べている。ただそこからカラスの研究を進めていくと、幼少期のあのカラスの返事は、自分に対する返事ではなく、他の仲間のカラスに呼応して返事をしただけであろうことが分かる。が、しかし、そこからさらに15年の月日をカラスの研究に費やした時、ある発見をする。どうやらカラスは人の声であっても鳴き返してくる可能性があることが分かったのだ。研究を続けていればこそ、そうした思いがけない心躍る景色が見れた。というのが大まかな主張な文でした。

どちらの文も、生き物を対象とした研究で思いがけない素晴らしい発見や気づきに出会えたというのが共通点でした。

メインの問題は、これら2つの文章を読んで、筆者の研究や学問への向き合い方を踏まえて、これからの6年間どのように過ごしたいですか?という問題でした。

中高一貫校では、やはりこれから学習していずれは大学に行って学問を志す人に来て欲しいわけですから、学問や研究に対してどのような姿勢や興味をあなたは持っていますか?というのを聞いてくるのは、結構定番ですね。

これをきっかけにどうぞ親子で、学問や研究について、将来どんな勉強をしたいか、どんな研究をしたいかについて話してみたら良いかと思いますし、さらには憧れの学者さんなんかが具体的に見つかっているとより説得力のある文章になり、合格にもグッと近づけるかと思います。

これからも、中学受験・中学入試における中高一貫校や難関私立中の問題で実際に出題されたトピックを簡単にまとめてあげますので、是非チェックして下さい。

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